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看護局だより

2018/01/22

秋に緩和ケア病棟で「コスモスの会」を開催しました

秋の行事の振り返りです。
10月28日(土)、緩和ケア病棟にて緩和ケア病棟開設から18回目の遺族会を開催しました。

H27年秋から28年秋までの1年間で死亡退院された患者様のご家族を対象にご案内させていただきました。対象者は、213家族。参加されたのは13家族15名の参加でした。
この「遺族会」はグリーフ・ケアを目的としています。悲嘆(グリーフ)は死別やその他重大な喪失に際しておこる心身の自然な反応とされ、誰もが起こりうるものです。この悲嘆が十分に表出できないと残された遺族は日常生活に支障を来してしまうほど危機的な状況となってしまいます。家族や友人、知人といった大切な人と死別し、喪失感や辛さを体験し、後悔や自責の念を抱えた方達が悲しみという現実を受け入れながらも故人のいない生活に適応し、自分の人生を歩んでいくために少しでも力になればと考え、遺族ケアの一環として開催し今回で18回目となりました。
会は二部構成。
第一部は、「ギターと映像の共演」と題し、今回で3回目になる安井様のギター、心癒される映像で亡き方に思いをはせて頂きます。ここで皆さん涙され心の氷を少し溶かします。
第二部は、グループごとにフリートーキング。
各テーブル初対面の遺族の方々でしたが、自然とお互いの亡くした家族(患者)の思い出や緩和ケア病棟に来てからの事など話され、終始涙と笑顔が絶えない会となりました。
「今日、皆さんの話を聞いて、悲しんでいてもいいんだなって、泣いてもいいんだなと思いました。」
「最期にここで(緩和ケア病棟)過ごす事ができて本当によかったです。」
ご家族の感想です。私たちが意図していたグリーフ・ケアが出来たのではないかと感じることが出来たと同時に日々、この病棟で看護していることが患者、家族に響いていたのだなと感じ、私たち自身が抱えていた悲しみや心残り、無力感といった悲嘆も癒される時間となりました。
最期のその時まで過ごした病院へ向かう道のりも当時の辛かった事や患者の事を思い出してしまい、辛すぎて足が向かない遺族もおられる中、こうして来て下さったご遺族に感謝申し上げます。